2010年03月29日

評価を受けるバランス型ファンドとは

3月24日、リッパーからファンド・アワーズ2010が発表されました。世界各地域で評価が高かったファンドを発表するというものです。日本でもたくさんの運用会社が表彰されています。(若干、たくさんすぎる傾向もありますが…)

バランス型ファンド(分類上はミックスアセット)だけでも3種類も評価されています。積極型、バランス型、安定型の3つです。そして、評価対象期間も3年、5年、10年と分かれています。つまり、バランス型ファンドで表彰を受けたファンドは全部で9本ということです。

ミックスアセットの分類で、さらに「バランス型」と分類されたファンドでは、3本のファンドが表彰されています。日興アセットマネジメントの運用するアセット・ナビゲーション・ファンド(株式60)、T&Dアセットマネジメントが運用する青のライフキャンバス・ファンド(標準型)、そして、みずほ投信投資顧問が運用する世界8資産ファンド(安定コース)です。

これらのファンドについて資産配分比率を比較すると、表1のようになります。

表1 受賞したファンド(ミックスアセット バランス型 日本円)

ファンド(略称)

世界8資産

青のライフ

Aナビ(株式60)

運用会社

みずほ投信投資顧問

T&Dアセットマネジメント

日興アセットマネジメント

評価期間

3年

5年

10年

分類名

ミックスアセット バランス型 日本円

資産配分比率(アセット・アロケーション)

日本株式

10%

33%

45%

外国株式

5%

15%

15%

エマージング株式

5%

n.a.

n.a.

日本債券

40%

38%

25%

外国債券

15%

12%

10%

エマージング債券

5%

n.a.

n.a.

J-REIT

10%

n.a.

n.a.

外国REIT

10%

n.a.

n.a.

短期金融資産

n.a.

2%

5%

合計

100%

100%

100%





世界8資産

世界8資産ファンド(安定コース)

青のライフ

青のライフキャンバス・ファンド(標準型)

Aナビ(株式60)

アセット・ナビゲーション・ファンド(株式60)

ファンドを並べてみて、すばらしい成果を生み出す投資配分比率(アセット・アロケーション)を調査するわけではありません。これらのファンドのアセット・アロケーションが似通ったものになっているのは、ファンドのリスクプロファイル(コンセプトといったほうがよいかもしれません)が似通ったものだからです。

投資家としてはファンドの目標としているものと、想定されるリスクを類推できればよいでしょう。

Aナビ(株式60)

アセット・ナビゲーション・ファンド(株式60)

は、名前のとおり株式の比率が内外合わせて60%になっています。特に日本株式のウェイトが大きいのが特徴でしょう。つまり、日本株式の変動の影響を大きく受けます。

また、外国の資産に対する投資についてはその半分は為替ヘッジされる仕組みです。為替の影響を受けにくい反面、現在の、金利環境では為替ヘッジコストが投資効率を引き下げます。

日本債券に対する投資割合も大きく、日本に対する投資が全体の70%、さらに、25%の外国投資の半分は為替ヘッジされていることから、日本に重点を置いたバランス型ファンドであることがわかります。

この続きは、こちらでご覧いただくことができます

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2010年03月23日

FPと資産運用(その4)

FPと資産運用(その4)

投資戦略(ケース2)

次は、無リスク資産を考慮した戦略(ケース2)に移りましょう。

この戦略では、初期投資金額が1,000万円で、それ以降の継続投資金額は全くないという、ケース1の仮定を継承しています。異なるのは、無リスク資産にも資産を配分していることです。つまり、1,000万円をそのまま全部リスクのあるものに投資するのではなく、一部は預貯金に預けておくという、より現実的な仮定です。

さらに、より現実に近づけるために、60歳までは全資産の40%を無リスク資産に配分し、60歳から70歳までは60%、70歳以降は70%を無リスク資産に配分するように仮定しました。よく、「100から自分の年齢を引いた数値は、保有資産のうち、リスクのあるもの投資できるパーセントを表している」と言われますが、それを応用したわけです。

リスクのあるものに投資するのは何%が適当?

人は年を経るごとに、リスクのあるもの、株式や投資信託に投資する割合を落としていくことがよいといわれることがあります。従来は100から自分の年齢を差し引いた数値がリスクのあるものに投資する割合といわれていました。40歳の人であれば60(=100-40)%、70歳の人であれば30(=100-70)%という具合です。年齢を減ると、自動的に、リスクのあるものへの投資比率が下がっていくターゲットイヤー型の投資信託の理論的な背景ともいえる主張です。

ところが、最近ではこの100という数字に代えて、128を採用している記事が掲載されていました。40歳であれば88(=128-40)%、70歳であれば58(=128-70)%はリスクのあるものに投資してよいということになりますね。

おそらく100を使う場合のリスク資産は株式を想定していて、128を使う場合のリスク資産はよく分散された投資信託をイメージしているのでしょう。 その他にも資産全体の水準や投資経験、あるいは、相続人の数や経済状況などが影響を及ぼすことになります。100や128といった数字を使う方法は一種の平均的な数値を概算する方法と考えたほうが良いでしょう

分析の結果は、スライドの表3のとおりです。65歳時点の平均と最悪の資産残高を比較すると、やはり、戦略1だけが別物になっており、戦略2から戦略4までのグループはよく似た結果が表示されています。

表3 投資戦略(ケース2)の結果

投資戦略(ケース2)の結果

そして、このケース2の結果はケース1の結果と比較すると大切なことが分かります。それは、ケースの2のほうが戦略ごとの金額の差が縮まったということです。図7はそのことを示しています。

65歳の時の平均金額をケース1とケース2で比較したものです。青い左側の棒が無リスク資産に投資しない場合、つまり、ケース1です。右側の赤い棒が無リスク資産にも配分するケース2の場合です。明らかにケース2のほうが、各戦略間の差異が小さくなっています。

図7 ケース1とケース2のシミュレーション結果の比較

ケース1とケース2のシミュレーション結果の比較

このことが意味することは、無リスク資産への投資比率を年齢とともに上げることにより、長期間で考えたときのリスクをコントロールすることができるということです。

分析の結果わかったことは

  1. 年齢の経過とともに無リスク資産への配分を大きくすることにより、全体のリスクを、より上手にコントロールできる

投資戦略(ケース3)

次の投資戦略に移りましょう。次の投資戦略は毎年の継続した投資を加えたものです。単純化したケースを用いて確認しておきましょう。

この続きは、こちらでご覧ください

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2010年03月22日

花粉症とアトピーに効いて、光熱費が安くなる、理想的なエコの家

「花粉症とアトピーに効いて、光熱費が安くなる、理想的なエコの家」に関する相談を無料で受付けます[神奈川&東京限定]

バームスコーポレーション有限会社株式会社春日建設が無料の相談を受け付けます。お気軽にお申し込みください。また、春日建設松田社長とバームスコーポレーション杉山の対談がご覧いただけます。こちら

  • 具体的な建築費はいくら必要なの?
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といった質問に対して具体的にアドバイスします

春日の家の特徴は

相談料は無料、限定5組(先着順)

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この取扱いは、バームスコーポレーション有限会社が、株式会社春日建設から、春日建 設で住宅建築を検討する方にかかるファイナンシャル・プランニング業 務を受託して行うものです。詳しくはこちらをご覧ください。

この業務の受付はFP東横ネットで行っています。

 

2010年03月15日

学資保険の代替案も考えてみよう

学資保険という言葉にとらわれることなく、もう少し幅広い角度から準備手段として金融商品を考えてみましょう。

図表77 一般の生命保険にまで候補を拡大する

一般の生命保険にまで候補を拡大する

最初に、学資保険から一般の生命保険まで候補範囲を広げてみます。参考にする保険商品は、アクサ生命の「フェアウィンド」と東京海上日動あんしん生命の「長割り終身」です。実は、この2つの保険には共通した特徴があります。それは、「低解約返戻金型」といわれるタイプの保険であることです。保険料払込期間中の解約返戻金が低く抑えられていることがその特徴です。保険料払込期間中の解約返戻金が少なく抑えられる代わりに、低解約返戻金型でない保険と比べて、保険料払込期間経過後の解約返戻金は少し高くなります。なお、会社によって、解約返戻金のことを解約払戻金と表現しますが内容は全く同じものです。

フェアウィンドと長割り終身の違いは保険期間です。フェアウィンドが98歳満了の定期保険であるのに対して、長割り終身は、名前のとおり終身保険です。

図表78 低解約返戻金型保険

低解約返戻金型保険

この低解約返戻金型保険で、保険料払込期間を15年に設定すると、学資保険と同じ効果が期待できます。ちょうど15年経ったとき解約返戻金が跳ね上がります。跳ね上がった直後に保険を解約すればよいのです。どの程度の金額が期待できるのか、図表 79 「低解約返戻金型の比較」 で確認してみましょう。

図表79 低解約返戻金型の比較

 

長割り終身

フェアウィンド

契約年齢

28歳

30歳

保険料払込期間

15年

15年

保険金額

500万円

300万円

保険期間

終身

98歳満了

保険料(口座振替・月払)

15,485円

8,535円

返戻率注(5年経過後)

65.4%

71.1%

返戻率(10年経過後)

71.4%

75.0%

返戻率(15年経過後)

74.6%

78.3%

返戻率(16年経過後)

108.0%

113.5%

注 返戻率=解約返戻金額÷払込保険料累計額

保険料払込期間中である15年目までは返戻率は100%を下回っています。したがって、この期間に解約するようなことになれば、払い込んだ保険料以下の金額しか返ってきません。これが、低解約返戻金型の保険を使うときの注意点です。

学資保険まで含めてまとめると、図表 80 「生命保険商品の比較表」 になります。

図表80 生命保険商品の比較表

 

新学資保険

学資保険

長割り終身

フェアウィンド

保険会社

かんぽ生命

ソニー生命

東京海上日動
あんしん生命

アクサ生命

契約年齢

28歳

28歳

28歳

30歳

(満期)保険金額

100万円

120万円

500万円

300万円

月払保険料

4,620円

5,292円

15,485円

8,535円

保険期間

18歳満期

17歳満期

終身

98歳満了

保険料払込期間

同上

同上

15年

15年

保険契約者(親)の死亡の場合

以後の保険料
を免除

以後の保険料
を免除

死亡保険金
受取り

死亡保険金
受取り

返戻率(年)

100.2%(18年)

111.2%(17年)

108.0%(16年)

113.5%(16年)

内部収益率注1

0.02%

1.23%

1.03%注2

1.67%注2

支払い余力注3

1642.2%

2570.9%

2526.3%

1088.2%

保険会社格付け

なし

A+ ポジティブ
(S&P)

AA ネガティブ
(S&P)

AA ネガティブ
(S&P)

注1 内部収益率とは、支払った保険料をこの利率で運用すれば、ちょうど満期保険金または解約返戻金の金額になる利回りをいいます
注2 内部収益率の計算は15年で行っています
注3 ソルベンシー・マージン比率 H21年度 第3四半期末

「長割り終身」や「フェアウィンド」も学資保険と十分に比較できる商品であることは一目瞭然です。さらに、これらの保険は、親に万が一のことがあった場合に、死亡保険金を受け取る仕組みです。将来の保険料の払込が免除される学資保険より手厚い保障になっています。さらに、教育資金を保険とは別に用意することができたのであれば、わざわざ保険を解約しなければ、親の世代の死亡保障として継続すればよいという利点もあります。

学資保険という言葉にとらわれないだけで、選択肢は大きく広がるものなのです。

(続く)

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2010年03月09日

FPと資産運用(その3)

シミュレーションの説明

今回の分析では、シミュレーションを用いて分析していますが、その分析方法について説明を加えておきます。

お知らせとお願い

ブログをリニューアルしました。この続きは新ブログでご覧いただけます。

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2010年03月08日

グローバル経済の動きを分析して、将来の投資を考える

グローバル経済の動き

図 2つの軸(コア)その周辺

2つの軸(コア)その周辺

お知らせとお願い

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2010年03月01日

かしこい金融商品とのつきあい方

ブログを一新しましたこちらをごらんください

ブログを一新しました

ホームページに続いて、ブログを一新しました。Seesaaというブログから、FC2というブログに引っ越しました。

「お気に入り登録」していただいているみなさま、お手数ですが、リンク先を

http://barmscorp.blog48.fc2.com/

に変更しておいてください。

ブログ旧

ブログ新

旧ブログも閉鎖するわけではありませんが、徐々に更新頻度を落としていく予定です。

バームスコーポレーション 杉山 明

 
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2010年02月25日

ブログの変更

ホームページを一新しました。かなりたくさんのことが書かれていて混沌としたページになっていましたので、少しスッキリしたページにリニューアルしました。

ご意見等があればお知らせください。(こちら)

ホームページに併せたわけではありませんが、ブログを引越しすることにしました。現在使用しているブログが、一昨日より長時間にわたり使用不能になりました。これを期に、より評判のよいブログに切り替えようと決心しました。

新しいブログはこちらになります。

既存のブログはすぐに廃止にはしませんが、新しい情報は新しいブログで配信していくことになります。

posted by Barms Corp. at 14:25| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュースリリース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

FPと資産運用(その2)

FPと資産運用(その2)

想定したリスクリターン特性

表1は、アセット(資産)クラスごとのリターンとリスク、そして、アセットクラス間の相関を表したものです。リターンについては、過去のデータをそのまま用いることなく、ビルディングブロック方式を用いています。ビルディングブロック方式とは、無リスクリターンに対して、債券については長期債のイールドのプレミアム部分を加え、株式については株式プレミアムを上乗せしたものを各アセットクラスのリターンとして採用する方式です。プレミアムの部分は主観的にならざるを得ないという欠点もあります。

ただし、過去のデータをそのまま採用すると、日本の株式はマイナスのリターンとなり全くポートフォリオに含まれない計算結果が出てしまいます。こちらは現実的ではありません。それゆえ、多少主観的ですが、ビルディングブロック方式を採用しています。

表1 想定したリスク・リターン特性

 

 

平均

標準偏差

相関係数

日本債券

2.0%

5.45%

1.00

0.15

-0.06

-0.05

日本株式

8.0%

22.25%

0.15

1.00

-0.26

0.27

外国債券

3.5%

13.44%

-0.06

-0.26

1.00

0.55

外国株式

8.0%

19.85%

-0.05

0.27

0.55

1.00

参考資料「基本ポートフォリオの検証について」年金積立管理運用独立行政法人第12回運用委員会(平成19年10月1日)資料

一方で、リスクと相関係数は、年金基金の分析データを使用しています。日本の公的年金を運用している年金積立管理運用独立行政法人の公表している、平成19年の「基本ポートフォリオの検証について」という資料で用いられていたデータになっています。基本的には過去のデータに基づいたものになっています。

平均分散アプローチ(1期間モデル)

1期間モデルである平均分散アプローチの分析結果は、図3に示すとおりです。

図3 平均分散アプローチの結果

平均分散アプローチの結果

接点ポートフォリオと書かれたグラフをご覧ください。このグラフは、垂直軸がリターン、水平軸がリスクを表しています。曲線部分が、前述したアセットクラスのリスク・リターン特性を使って計算した効率的フロンティアです。この曲線は、リスク資産だけで計算されたフロンティアです。そして、ここでは、日本と外国の株式と債券という4種類のアセットクラスがリスク資産を構成しています。

一方で、投資家は無リスク資産も保有することができます。無リスク資産とはリスクのない資産をいいます。銀行や郵便局の預貯金などは無リスク資産と考えることができるでしょう。投資家は、効率的フロンティア上のリスク資産の組み合わせ、つまり、ポートフォリオと無リスク資産を組み合わせて持つことができます。

この図で、Y軸上の0.5%の点が無リスク資産を表すことになります。この点と効率的フロンティ上の接点ポートフォリオを結んだ直線が、“無リスク資産が存在するときの効率的フロンティア”になります。ここで、選択されるのは、接点ポートフォリオ以外にはなりません。

もし、接点ポートフォリオ以外のポートフォリオを選んだとしたら、無リスク資産を表す点とポートフォリオ結んだ直線より上側に、フロンティアの一部が飛び出してしまいます。効率的フロンティアとリスクが同じで、リターンが高いというポートフォリオが存在してしまうことになります。これでは、“効率的”という言葉に矛盾が生じます。なぜなら、効率的というのは、“同じリスクの選択肢の中で最もリターンの高いもの”という意味であるからです。したがって、接点ポートフォリオ以外に選択肢がないというのが平均分散アプローチの結論です。
実際に計算した接点ポートフォリオが下の図の赤枠で囲ったものです。日本債券48%、日本株式19%、外国債券14%、外国株式18%というアロケーションになっています。 一般に効率的といわれるポートフォリオはこの接点ポートフォリオを指しています。

既存のアプローチへの不満

既存の平均分散アプローチによる方法を採用してファイナンシャル・プランニングを考えるとき、現状の方法では物足りないと感じられるポイントがあります。以下の4点に集約されるでしょう。

  1. 1期間モデル
  2. 静的モデル
  3. 1変数モデル
  4. アセット側のモデル

少し詳しく説明しましょう。

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1ランク上の生命保険と資産運用の話

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2010年02月22日

学資保険をもう一度考えてみよう(その3)

既成のイメージを払拭して考える範囲を拡大する

こどもの教育資金を準備することを考えたとき、学資保険を思いつくことは特別なことではありません。しかし、一般の消費者の方が学資保険を十分に理解しているかといえば必ずしもそうではないかもしれません。わたしたちは、そういったわからないことに出会ったとき、わかりやすいものに置き換えて考えをまとめていく癖があります。
こどもの教育資金は、これまで考えてきたように大学入学のときにだけ必要なものではありません。しかし、こと細かく見積もることはとても難しいので、「こども一人育てるための教育費は1,000万円」というイメージに置き換えてしまいます。

一方で、金融商品はたくさんあります。そして、学資保険の例でもわかるように、その一つ一つは結構複雑な仕組みになっています。当然、すべてを並べて比較することはできないので、私たちは“学資”という言葉に注目します。複雑なたくさんの金融商品は、ネーミングだけでふるいにかけられてしまうのです。学資保険というイメージだけが残るのです。

さらに、学資保険は抽象化されます。保険の隅々まで知ることはできないので、私たちは明確な基準を求めます。その基準の一つは保険料です。そして、もう一つは受け取ることのできる保険金額です。この2つを1つの指標にしたものが返戻率(保険金額や解約返戻金額÷払込保険料総額)です。保険金が高く(多くの戻り)、保険料が安ければ、返戻率は高くなります。保険の評価は、返戻率という指標でのみ表現されることになります。

図表75 「学資保険を考えるときの焦点」

学資保険を考えるときの焦点

双方のイメージをつなぎ合わせると、「こども一人育てるための教育費は1,000万円なので、できるだけ高い返戻率の学資保険に加入する」というイメージが出来上がります。しかし、これは正しいイメージでしょうか?
教育費にいくら必要かという話は、もう少し具体的に、どの時期で、どの程度必要なのかという話にしておくべきです。教育資金の準備の目的を、さらに細分化して考えるとよいでしょう。そう、そのためにも図表 71 「簡単な概算シート」 を使って整理しておくとよいでしょう。

そして、準備する手段としての金融商品も学資保険以外のものも考えるべきでしょう。もちろん、学資保険はその手段の中の一つですが、すべてではありません。はじめから学資保険しか候補にないのであれば目的と手段がずれてしまう可能性もあります。

図表76 「必要性と準備手段の焦点を拡大する」

必要性と準備手段の焦点を拡大する

大きな図をご覧になりたい方は、こちらをご覧ください

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